it-infra-networkingの日記

ITインフラ系中心に好き勝手に書くよ

LANとFC

先週は1週間、データセンター技術の研修に行かせて貰ったので、そこでの学びを文章化。

 恥ずかしながらストレージに関する仕事はあまりやってこず、FCに関する理解もほとんどなかったため、自分への知識の定着も兼ねてまとめる。

 

FC(Fiber Channel)とは

一言でいうと、主にストレージエリアネットワーク(SAN)で利用されるネットワーク技術のこと。

細かくは色々あるようだが、LANとの対比で大雑把に説明すると以下の通り。

 

LAN(TCP/IP)の世界

FCの世界
L1 LANケーブル 光ファイバーケーブル
L2 MACアドレス WWN(World Wide Name)
L3 IPアドレス FC ID(Fiber Channel ID)

 また、LANの世界でのNICに当たるものをFCの世界ではHBAという。

 

FCの世界における通信

LANの世界ではコンピュータとサーバが通信を行うために、L2としてMACアドレス、L3としてIPアドレスを利用する。また、基本的に1台が複数の相手に対して通信をすることが前提であり、異なる場所やグループの機器とも通信を行うため、L3(IPアドレス)が通信の主役となる。

 

一方、FCの世界ではサーバとストレージが通信を行うためには、L2(WWN)が中心であり主役となる。SANでは1台のサーバは自分が利用するストレージ(LUN)にだけアクセス出来ればよく、逆に他のサーバが利用しているストレージ領域にアクセスしてしまうとデータが破損する危険性すらある。

そのため、ゾーニングやマスキングといった技術で1台のサーバが複数のストレージ領域にアクセスすることを防ぐ。このように、SANではLANと違い通信相手を”限定する”ことが重要であり、LANの世界のIPのような広がりは求められていない。

 

FC-SANの世界のポート名称まとめ

FC-SANの世界では、それぞれのコンポーネントが持つポートに名称が付いている。
Server=Initiator=Node Nポート
Storage=Target=Node Nポート
SAN-Switch:Fポート、Eポート、TFポート、TEポート等を持つ
 Fポート=サーバやストレージなどのNodeが接続されるポート
 Eポート=SAN-Switchが接続されるポート(SAN-Switch間のポート)
 TFポート=Fポートがトランクポートの場合の名称
 TEポート=Eポートがトランクポートの場合の名称
 
※ポート名称についてより知りたい方はNEXUSのConfiguration Guideをどうぞ

Cisco Nexus 5500 シリーズ NX-OS SAN Release 7.x スイッチング コンフィギュレーション ガイド - ファイバ チャネル インターフェイスの設定 [Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチ] - Cisco

 

まとめ

・FCについて学んだことを自分なりに言語化してみた

・LANとFCでは主要用途が異なるため、発展もだいぶ異なる

・実践の機会があればより深く学んでいきたい